新渡戸稲造の 人間道 −名著『武士道』の著者の実践的人生訓を読み解く
『自警禄』『修養』に学ぶ日々の心得
日本の精神文化を世界に知らしめた新渡戸稲造。作家岬龍一郎が、新渡戸の著書に説かれた平素の心構え、覚悟を、骨太に活写する。
――道徳の思想は高尚、その道理は遠大であろう。・・・・・・(中略)
――これに反し、われわれの最も意を注ぐべき心がけは平常の言行――言行といわんよりは心の持ち方、精神の態度である。平常の鍛錬が成ればたまたま大々的の煩悶の襲い来る時にあたっても、解決が案外容易にできる。ここにおいてもわが輩は日々の心得、尋常平生の自戒をつづりて、自己の記憶を新たにするとともに同志の人々の考えに供したい。
(「自警禄」序より)
――巧妙富貴は修行の目的とすべきものでない。みずからを省みていさぎよしとし、いかに貧乏しても、心のうちには満足し、いかに誹謗を受けても、みずから楽しみ、いかに逆境に陥っても、そのうちに幸福を感じ、感謝の念をもって世を渡ろうとする。それが、僕のここに説かんとする修行法の目的である。
(「修行」総説より)
かつて日本は「美しい国」であった。
真理は日常の現実の中にある
男一匹、義を見てせざるは勇なきなり
フランクリンの「十三徳」に学ぶ
悪口にどう対処するか
逆境の多くは自分が原因である
すべては考え方しだいで順境になる
「調子のいいとき」ほど気をつけよ
序章 新渡戸稲造と「人間学」
第一章 一人前の人間になるということ
第二章 もっとも強い人は自分に克つ
第三章 心を強くする工夫
第四章 人生の勝敗とはなにをいうのか
第五章 世間を広く渡る心がけ
第六章 順境と逆境の乗り越え方
終章 幸福とはなにをいうのか
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